ステップ3:AIで創る②(音声・動画編)

講座⑲:【ステップ間連携課題②】あなたの分身が動いて喋る!「自己紹介動画」を創ろう

第1章:なぜ、今「15秒の自己紹介動画」を創るのか?

ステップ3の全課程、本当にお疲れ様でした!あなたはもう、イラスト、デザイン、音楽、声、そして物語… デジタルコンテンツを構成する、ほぼ全ての創造の力を、その手に収めています。

この連携課題の目的は、その身につけた全ての力を、一つの「人格」へと結集させること。つまり、あなたの「分身(アバター)」に、あなたの「魂」を吹き込み、世界に「はじめまして!」と挨拶させる、感動的なセレモニーです。

なぜ、15秒なのでしょう?それは、YouTubeショートやTikTok、Instagramリールといった、現代のSNSで、人々が最も注目する時間だからです。この、短くも濃密な15秒というキャンバスに、あなたの「好き」と「個性」を凝縮して表現する技術は、これからのAI時代を生きるクリエイターにとって、最強の「名刺」代わりになるのです。


第2章:設計図を描く - 15秒に「あなたの魂」を凝縮する脚本術

最高の15秒を創るための、最初の、そして最も重要な工程。それが「脚本」です。何を、どんな順番で、どんな言葉で伝えるか。その設計図を、一緒に描いていきましょう。

【15秒の黄金律】「誰・何・未来」の三幕構成

短い時間で人の心を掴むには、シンプルな構成が一番です。以下の3つの要素を、この順番で盛り込むことを意識してみてください。

  1. 第1幕(~3秒):私は「誰」?(掴み)
    「はじめまして!〇〇です!」という元気な挨拶と共に、あなたのキャラクターが、最も魅力的に見えるポーズで登場します。
  2. 第2幕(~10秒):私は「何」をする人?(自己紹介)
    「このチャンネルでは、AIと一緒に、〇〇な物語を創っています」といった、あなたの活動内容や、届けたい価値を、簡潔に、そして心を込めて伝えます。
  3. 第3幕(~15秒):あなたと、どんな「未来」を創りたい?(行動喚起)
    「チャンネル登録で、冒険の仲間になってくださいね!」と、視聴者に、次のアクションを優しく促します。

【実践】ChatGPTと共に、最高の脚本を創る

この三幕構成を元に、ChatGPTに最高の脚本を考えてもらいましょう!

あなたはプロのCMプランナーです。私が運営するYouTubeチャンネルの、15秒の自己紹介ショート動画のナレーションを考えてください。
キャラクター:「やたらと丁寧語を使うハムスター」
チャンネルのテーマ:AIと共に、見る人の心を少しだけ温かくする物語を創る
構成:「私は誰?」「何をする人?」「どんな未来を創りたい?」の三幕構成でお願いします。
ターゲット:仕事や勉強で疲れた、20代~30代の男女。

第3章:制作 - 全ての工房の力を結集し、命を吹き込む

最高の脚本という「魂」が完成したら、いよいよ、あなたがこれまでにマスターした、全ての工房(ツール)の扉を、もう一度開ける時です。

全ての工房の力を結集させよう

  1. 【キャラクター工房(ImageFX / Stable Diffusion)】
    脚本の三幕構成に合わせて、キャラクターに3つの違うポーズや表情のイラストを用意しましょう。
  2. 【声優事務所(VOICEVOX)】
    完成した脚本を、VOICEVOXに読み込ませ、プロの調声術を駆使して、感情豊かな音声ファイルを作成しましょう。
  3. 【デザイン工房(Canva / Inkscape)】
    動画の背景や、あなたのロゴ、そして「チャンネル登録はこちら!」といった、視聴者の行動を促すためのテロップや図形を準備します。
  4. 【音楽工房(Suno)】
    あなたのチャンネルのテーマソングや、自己紹介のBGMを、Sunoで生成します。
  5. 【編集厨房(YMM4)】
    全ての素材を、YMM4のタイムラインに並べ、最高の順番とタイミングで配置していきます。キャラクターのポーズが変わる瞬間に効果音を入れるなど、応用テクニックを駆使して、15秒の芸術作品を完成させてください!

第4章:完成、そして - あなたの分身が、世界と繋がる瞬間

完成した15秒の動画。それは、もう単なる映像作品ではありません。AIの力と、あなたの創造力が融合して生まれた、あなたの「分身」そのものです。この動画は、これから、あなたの最強の「名刺」として、YouTubeチャンネル、X(旧Twitter)、Instagram、そして未来のクライアントへのポートフォリオの一部として、あらゆる場所で活躍してくれるでしょう。

おめでとうございます。あなたは今、ステップ3の全ての技術をマスターし、AIと共に、動いて、喋る、生命感に溢れた分身を生み出す、真の「アバタークリエイター」となりました。しかし、あなたの冒険は、まだ終わりません。最後のステップでは、これまであなたが培ってきた、その全てのスキルと、生み出してきた素晴らしい作品たちを、未来の「信頼」と「仕事」に繋げるための、最終奥義を学んでいきます。

よくある質問 (FAQ)

Q1. 15秒にうまく収まりません。もっと長くてもいいですか?

A1. もちろん大丈夫です!この課題で最も大切なのは、「決められた秒数に収めること」ではなく、「あなたがこれまで学んだスキルを結集させて、一つの映像作品を完成させる」という経験そのものです。もし伝えたいことがたくさんあるなら、30秒や1分の動画になっても全く問題ありません。まずは、あなたが「これで私のことが伝わる!」と納得できる、最高の作品を完成させることを、何よりも優先してくださいね。

Q2. キャラクターの表情が1種類しかありません。もっと感情豊かに見せる方法はありますか?

A2. 素晴らしい視点です!映像表現は、まさにそこが面白いところですね。方法はいくつかあります。一つは、講座⑤「Stable Diffusion入門」で学んだテクニックを使い、同じキャラクターで「笑顔(smiling)」「悲しい顔(sad expression)」といったプロンプトを追加して、表情の差分イラストをいくつか生成しておくことです。もう一つの簡単な方法は、YMM4のアニメーション機能を使うこと。キャラクターが嬉しいセリフを言う時に、少しだけぴょんと跳ねさせたり(Y座標を動かす)、驚いた時に少しだけブルブルと震わせるエフェクトを加えるだけでも、キャラクターは驚くほど生き生きと見えますよ。

Q3. BGMの音量が大きすぎて、キャラクターの声が聞こえにくいです。

A3. これはプロの動画編集者も常に気を使う、非常に重要なポイントです。YMM4のタイムラインで、BGMの音声アイテムを選択すると、画面右側の設定パネルに「音量」というスライダーが表示されます。キャラクターが話している間は、このスライダーを「20%~30%」くらいまで下げてみてください。そして、セリフのない間奏部分だけ音量を元に戻す、といった一手間を加えるだけで、あなたの動画は一気にプロの聞きやすさに近づきます。視聴者への「おもてなしの心」が光る、大切な編集技術ですね。

Q4. 完成した動画は、どこで公開するのがおすすめですか?

A4. あなたの「分身」のデビュー、最高の舞台を用意してあげたいですよね!まずは、講座⑱で開設したご自身のYouTubeチャンネルに、「#shorts」というハッシュタグを付けて投稿するのが王道です。さらに、X(旧Twitter)やInstagramのアカウントがあれば、そこにもぜひ投稿してみましょう。SNSで「#新人VTuber」や「#AIイラスト」「#VOICEVOX」といった関連ハッシュタグを付けると、同じジャンルに興味を持つ仲間が見つけてくれるかもしれません。大切なのは、完璧な場所を探すことより、まずは勇気を出して、世界に「はじめまして!」と挨拶してみることですよ。

おめでとう!あなたの分身が、今、生まれました!

ステップ3の全技術を結集させた、15秒の自己紹介動画。その完成を、心から祝福します。
AIと共に生まれたあなたの分身は、これから世界中の人々と出会い、あなたの物語を語り継いでいくでしょう。

さあ、その素晴らしい活動を、次のステージへと進めませんか?
最後のステップでは、これまで培ってきた全てのスキルを、あなたの「実績」としてまとめ、未来の「仕事」に繋げるための、最終奥義を学びます。

ステップ4-① ポートフォリオ制作編へ進む
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この記事を書いた人:福祉×AIクリエイター 山本 倫久

就労支援B型事業所の利用者としての実体験を基に、AI技術で福祉の現場に新しい「できる」と「楽しい」を届けることをミッションとして活動中。

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