ステップ2:AIで創る①(画像・デザイン編)
講座③:画像生成AIの世界へようこそ
第1章:言葉が「絵」に変わる魔法
ステップ1の冒険、本当にお疲れ様でした!あなたはもう、AIがどんな存在で、どうすれば最高の相棒になってくれるのか、その「心」の部分を深く理解しています。
さあ、いよいよここからは、その相棒と一緒に「創造」の旅に出かけましょう!ステップ2のテーマは、ずばり「言葉をお絵描きの絵の具に変える魔法」です。
数年前まで、頭の中に浮かんだ素晴らしい風景や、夢に出てきた可愛いキャラクターを形にできるのは、特別な絵の才能を持った人だけでした。しかし今、AIの進化によって、その常識は覆されました。あなたがキーボードで「夕焼けの海辺を歩く、宇宙服を着た猫」と打ち込むだけで、世界に一枚だけの美しい絵が、数秒で生まれる時代になったのです。
あなたがこれから手に入れる「創造の翼」
「でも、私には絵心なんてないし…」なんて、心配する必要は一切ありませんよ。画像生成AIは、絵の才能や経験を一切問いません。必要なのは、あなたが「こんな絵が見てみたいな」と想像する、その心だけです。
この先の講座を終える頃、あなたは、まるで自分の手足のようにAIを操り、ブログの挿絵やSNSのアイコンなどを、すべて自分だけのオリジナルイラストで彩れるようになっています。それは、あなたのアイデアに「創造の翼」が生えるような体験です。
第2章:AIは、どうやって絵を描いているの?
AIはどうやって絵を描いているのでしょう?その秘密は、ステップ1で学んだ「ディープラーニング」にあります。画像生成AIは、例えるなら「世界中の美術館の絵を、寝ずに模写し続けた、ものすごく勤勉な画家の卵」のようなものです。
この画家の卵は、何億枚という絵と、その絵に付けられた説明文のペアを、ひたすら学習し続けます。その結果、AIの頭の中には、「”ひまわり”という言葉は、こういう黄色くてギザギザした形と関係があるな」といった、言葉と画像の膨大な関連性マップが出来上がるのです。
魔法の呪文「プロンプト」とは? - AIとの対話術
この優秀な画家の卵に、どんな絵を描いてほしいか伝えるための「指示書」。それが「プロンプト」です。日本語では「呪文」と訳されることもありますね。
プロンプトは、AIとのコミュニケーションそのものです。「猫」とだけ伝えれば、AIは一般的な猫の絵を描くでしょう。しかし、「黒猫、緑色の目、赤いリボン、満月の夜、屋根の上、遠くに東京タワー、アニメ風」のように、具体的で、丁寧な指示書を書けば書くほど、AIはあなたの頭の中にあるイメージを、驚くほど正確に描き出してくれるようになります。
AIの画風を決める「学習モデル」とは?
もう一つ、とても大切な言葉があります。それが「学習モデル」です。これは、先ほどの「画家の卵」が、どんな絵をお手本に学習してきたか、という「個性」や「得意な画風」そのものを指します。
例えば、ゴッホやモネのような印象派の絵ばかりを学習したAIは、油絵のようなタッチの絵が得意な「印象派モデル」になります。一方で、日本のアニメや漫画ばかりを学習したAIは、くっきりとした線で描かれる可愛いキャラクターが得意な「アニメ風モデル」になります。
この「学習モデル」を切り替えることで、私たちは同じプロンプト(指示書)を使っても、全く違う画風の絵を描かせることができるのです。
第3章:個性豊かなAI画家たちをご紹介
画像生成AIの世界には、それぞれ違った個性を持つ、たくさんの「AI画家」たちがいます。ここでは、特に有名な4人のスター選手をご紹介しますね。誰と友達になるか、考えてみてください!
AIの名前 | キャッチコピー | 得意なこと | ちょっと苦手なこと |
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Midjourney | おしゃれな優等生 | 幻想的で、アートのような美しい絵。品質が非常に高い。 | Discordというアプリが必要。完全有料。 |
Stable Diffusion | 自由な探求者 | モデルやLoRAで無限にカスタマイズ可能。アニメ風の絵が特に得意。 | 少し専門知識が必要で、使いこなすのが難しい。 |
DALL-E 3 | 賢い実力派 | 日本語の長い文章を正確に理解する。Copilotなどにも搭載。 | リアルな人物画より、イラスト風の絵が得意。 |
ImageFX | 親しみやすい新人 | Google製。とにかくシンプルで直感的。初心者でもすぐに使える。 | 細かいカスタマイズはできない。 |
この講座では、まず最初に一番親しみやすい新人の「ImageFX」と友達になり、次に、少し奥深いけれど最高のパートナーになる可能性を秘めた「Stable Diffusion」の考え方を学んでいきますよ!
第4章:【最重要】あなたが「神絵師」になるための心構え
創造の翼を手に入れたあなたは、これからたくさんの素晴らしい作品を生み出していくでしょう。しかし、その強力な魔法を使う前には、すべてのクリエイターが守るべき、大切なお約束事(ルール)を知っておく必要があります。
AIと創造活動を楽しむための3つの約束
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AIが描いた絵の「著作権」は、誰のもの?
日本では、2024年現在、「AIが自動で描いただけの絵」に著作権は認められない、という考え方が主流です。あなたがプロンプトを工夫したり、AIが生成した絵をさらに加工したりと、そこにあなたの「創作的な意図や工夫」が加わっていれば、著作物として認められる可能性が高まります。 -
使ってはいけない…「有名人」や「キャラクター」の名前
他人の顔や姿には「肖像権」が、キャラクターには「著作権」があります。それらを無断で使って絵を生成し、SNSなどで公開することは、これらの権利を侵害する行為です。あなたのオリジナルキャラクターを創り出すことに、魔法の力を使いましょう。 -
偽物の写真「ディープフェイク」と、クリエイターの責任
あなたが手に入れた力は、人を笑顔にするために使うものです。誰かを傷つけたり、騙したりするために、その魔法を使ってはなりません。生成した画像には、AIによって作られたものであることを明記するなど、誠実な姿勢が求められます。
この講座の内容、AI博士に相談しませんか?
この記事を読んで生まれた疑問や、さらに深掘りしたい点はありますか?AI博士が、あなたの質問に優しく、そして詳しくお答えします。
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