ステップ4:AIで仕事をする(ビジネス実践編)

講座㉓:AIチャットボット作成入門

第1章:ようこそチャットボットの世界へ!~AIとの対話~

AIと共に、あなただけの城、ウェブサイトを築き上げたクリエイターのあなた、本当にお疲れ様でした!もし、その城に、24時間365日、訪問者を最高のおもてなしで迎えてくれる、「賢い執事」がいてくれたら、どうでしょう?それこそが、この講座のテーマである「チャットボット」です。

あなたが寝ている間も、このAI執事は訪問者からのよくある質問に瞬時に答えてくれます。その結果、訪問者の満足度は格段に向上し、あなた自身は、あなたにしかできない、より創造的な仕事に集中することができるのです。

美術館の“案内係”を想像してみよう

従来のFAQページは、静まり返った美術館で、説明書きを頼りに一人で絵画を見て回るようなものです。一方、チャットボットは、知識豊富で話の面白い“案内係”。案内係との“対話”によって、あなたのサイト訪問は、何倍も深く、楽しく、そして満足度の高い体験になるのです。

プログラミングの知識は一切不要です。この講座で学ぶのは、AIに「言葉」を教え、対話を通じて、あなただけの賢いアシスタントを「育てていく」という、新しい時代のコミュニケーション設計です。


第2章:AIは言葉をどう理解する?~自然言語処理のキホン~

なぜ現代のAIは、「料金はいくらですか?」と「お値段、知りたいです!」が同じ“意図”だと理解できるのでしょうか?その秘密は、AIが頭の中に搭載している「自然言語処理」という能力にあります。これは、例えるなら、AIが頭の中に「超・高性能な“意図”翻訳機」を持っているようなものです。

この翻訳機は、天文学的な量の文章を学習し、「こういう言葉の組み合わせで質問してくる人は、高い確率で、こういう“意図”を持っている」という、巨大な“意図の辞書”を頭の中に作り上げました。

私たちの役割は“プログラマー”ではなく“教師”である

チャットボットを作る私たちの仕事は、もはやコンピュータに難しい命令を書く「プログラマー」ではありません。私たちの新しい役割は、このAIの“魔法の翻訳機”がもっと賢くなるための、優秀な“教師”になることなのです。「こういう聞かれ方をしたら、その意図はこれですよ」と、最高のお手本(教師データ)を、丁寧に教えてあげる。それこそが、現代のチャットボット開発の、本当の姿なのです。


第3章:実践準備!チャットボット開発ツールを使ってみよう

AIへの教育を行う場所こそが、「チャットボット開発ツール」です。これは、AIに「言葉」と「対話のルール」を教え込むための“専用の教室”だと考えてください。プログラミング知識は一切不要で、マウス操作だけで直感的にAIとの対話の流れ(シナリオ)を作れます。


第4章:ハンズオン!オリジナルFAQチャットボットを作ろう

いよいよ実践です。あなたのポートフォリオサイトに設置することを想定して、訪問者からの“よくある質問(FAQ)”に答えてくれるチャットボットを育てていきましょう。

ステップ①:最高の“教科書(Q&Aリスト)”を作る

AIに与えるための最高の“教科書”を作ります。あなたのサイトの訪問者が、実際に聞いてきそうな質問と、それに対する完璧な答えを、あらかじめリストアップしておくのです。これも、対話AIに手伝ってもらいましょう。

フリーランスWebデザイナーのポートフォリオサイトに設置する、FAQチャットボットに登録するための、よくある質問と、それに対する親切で分かりやすい回答のセットを5つ作成してください。

ステップ②:AIの“脳”に、知識を書き込む

教科書が完成したら、いよいよ、その知識をAI生徒の“脳”に書き込みます。チャットボト開発ツールで、「こういう“意図(インテント)”の質問が来たら、こういう“お返事(レスポンス)”をしなさい」というルールを設定していきます。この時、一つの答えに対して、考えうる限りの、様々な“言い回し”の質問を、たくさん登録してあげることが、AI教師の腕の見せ所です。


第5章:チャットボットの未来と向き合い方

FAQに答えるだけでなく、あなたのチャットボットは、あなたのビジネスを積極的に成長させてくれる、能動的な「攻め」のパートナーにもなり得ます。将来的には、アポイントを自動化する“敏腕な秘書”や、商品を提案する“優秀な営業マン”にも成長する可能性を秘めています。

AI執事との、一番大切な“約束”

この強力なパートナーと付き合っていく上で、私たちが「主人」として絶対に忘れてはならない約束事があります。それは、「チャットの相手は、人間ではなくAIである」という事実を、訪問者に対して、決して隠さないことです。会話の最初に、「こんにちは!AIアシスタントの〇〇です」とAIであることを名乗ることは、訪問者との健全な信頼関係を築き、あなたのビジネスを未来のリスクから守るための、最も重要な一歩となります。

賢い執事、誕生おめでとうございます!

あなたのお店(サイト)は、今や、24時間働く、賢いAIアシスタントが常駐する、未来の城へと進化しました。
さあ、この素晴らしい城に、もっとたくさんのお客様を呼び込みましょう!

次のレッスンでは、AIを最強の「広報担当」として、あなたのファンを増やし、コミュニティを育てるための、SNS発信術を学びます。

ステップ4-⑤ AIを活用したSNS発信術へ進む
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この記事を書いた人:福祉×AIクリエイター 山本 倫久

就労支援B型事業所の利用者としての実体験を基に、AI技術で福祉の現場に新しい「できる」と「楽しい」を届けることをミッションとして活動中。

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